ついこの間、親類の葬儀に参列したときの法事お膳の際、和尚さんの隣に座らされる栄誉(?)に恵まれました。
私は宗教というものにのめり込む人の気持ちが理解できませんが、関心はあるので様々なことをこの臨済宗の和尚さんに教えていただき楽しかったです。
そのときに「お釈迦様は何の病気で亡くなったか知ってますか?」と和尚さんに聞かれ、今まで考えたこともなかったので「知りません。」と答えたら、なんと食べたキノコにあたっていわば食中毒で亡くなったのだそうです。
お釈迦様は亡くなるその日(紀元前383年2月15日と言われていますが確かなことは不明です。)まで托鉢をして歩き、その托鉢で村人からもらったものだけを口にして日々を過ごしていたのだそうですが、たまたまその日の托鉢でもらったものがキノコでそれが毒キノコだったかどうかはわかりませんがとにかくキノコにあたって亡くなってしまったのだそうです。そしてその臨終に至るまでの経過がお経になって残っているというのを聞いて二度びっくり!
釈迦入寂の図または涅槃図(ねはんず)といってお釈迦様の臨終に際して人間だけでなく多くの動物たちも横たわるお釈迦様の周りに集まって嘆き悲しむさまが沢山の画に残されていて厳粛な気になります。(高野山金剛峰寺の国宝が有名ですが、中国敦煌の莫高窟にも涅槃図があります。)ところがその死因がキノコとは!!人間臭くってお釈迦様を少しだけ身近に感じることができるようになりました。
そうであればイスラム教の豚肉の如く、仏教でもキノコに対して何らかの食事規制がなされてもしかるべきところそこはアジア的鷹揚のなせる業かもしれません。
因みにイスラム教での禁酒は、経典であるコーランには“飲むな”とは一行も書いていないんだそうです。ただ単に“(飲酒の)その罪は益より大である”とのみ記載されており、この解釈をめぐって
1. 一切飲んではいけない → サウジアラビア、イランなど
2. 街頭では飲みづらいが家の中などでは飲める → エジプト・モロッコなど
3. 街中にビアホールがあるほど公然と飲める → トルコ
の三つに分かれるところがイスラム教の奥深いところと言えそうです。
またイスラエルの国教であるユダヤ教もイスラム教同様豚肉はNGである他ヒレやウロコのない魚(エビ、カニなどの甲殻類やタコ、貝類)もNGで、はたまた肉と乳製品は一緒に口に入れてはいけない(例えばチーズバーガー)など理解に苦しむ食習慣(コシェルというそうです。)があり、必然的にイスラエルでは食のバリエーションが少なくならざるを得ず残ったメニューもレシピにまで戒律が及ぶ関係上どれもこれもお世辞にも美味いとは言い難くなるのはある意味当然と言えます。
以上、実は後段部分は私の知識ではなく旅行社勤務の弟の受け売りでした。