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エッセイ

私のお芝居礼賛(88)

( “盲目物語” その一 ) 織田信長の妹にお市の方という女性がいます。兄信長の意向により琵琶湖の東にある近江の国小谷城主浅井長政に嫁ぎ政略結婚と言われながらも仲睦まじく三人の娘と二人の息子(諸説あり)をもうけます。しか …

私のお芝居礼賛(87)

( “父の詫び状” その五 ) “その四”に掲載した昭和61年のTVドラマと平成7年の舞台に出演した俳優さんたちは、主演の杉浦直樹が平成13年79歳で没したのをはじめとしてその多くがすでに物故者となられています。TVドラ …

私のお芝居礼賛(86)

( “父の詫び状” その四 ) “父の詫び状”というお芝居とTVドラマは向田邦子が小説として書き上げたものではなく、昭和53年に発行されたエッセイ集に基づいて脚本家が自由に発想を膨らませて諸エピソードをつなぎ合わせ、創作 …

私のお芝居礼賛(85)

( “父の詫び状” その三 ) 昭和61年NHKで深町幸男演出、ジェームス三木脚本による“父の詫び状”がテレビドラマとして放映され、今でもDVDで容易に入手することができます。 このテレビドラマ版“父の詫び状”は平成7年 …

私のお芝居礼賛(84)

 ( “父の詫び状” その二 ) 昭和4年東京に生まれた向田邦子は保険会社に勤務する父親の転勤にともない栃木、鹿児島、香川、東京そして戦後は宮城県仙台市にも住んでいたことがあります。実践女子大学を卒業して雑誌社に勤務、昭 …

私のお芝居礼賛(83)

( “父の詫び状”その一 ) 新型コロナウィルス蔓延のせいで令和2年は2月から4ヶ月連続で観劇をしていません。せっかく昨年から周到に準備をしてこの5月までチケット手配済みだっただけに残念でなりません。そこでこれまで30数 …

私のお芝居礼賛(82)

令和2年1月の観劇始めは三越劇場での劇団新派公演「明日の幸福」でした。このお芝居は戦後9年しかたっていない昭和29年に明治座で初演されたもので新憲法で男女同権を謳ってはいたものの戦前の男尊女卑の傾向が色濃く残る時代に、大 …

芝浜の会

古典落語の名作の一つに“芝浜”というのがあります。明治期の名人三遊亭圓朝の作とも伝わりますが定かではないようです。 粗筋は魚売りの勝が酒好きで仕事に身が入らず貧乏暮らし。女房が何とか拝み倒して仕事に行ってもらったところ勝 …

私のお芝居礼賛(81)

令和1年11月の歌舞伎座昼の部は歌舞伎座公演では18年ぶりとなる「研辰の討たれ(とぎたつのうたれ)」でした。このお芝居は明治維新(1868年)も近い文政10年(1827年)香川の讃岐の国で仇が町人、討手が武士という珍しい …

私のお芝居礼賛(80)

 昭和20年8月の敗戦直前、戦局悪化に伴う極端な金属不足に苦しんだ日本政府が補助貨幣である一銭硬貨を焼き物で作ろうとしたことがありました。硬貨はアルミニウム、銅、鈴亜鉛などの金属で作られるのが普通であって、簡単に割れてし …

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